めちゃめちゃ今更ですが、「君の名は。」を観に行ってきました。
タイトルの通りです。
公開されたの8月だよ。ロングラン。
興味はあったものの重い腰をなかなか上げられなかったんだけど、半分社会勉強くらいの気持ちで観に行ってきた。
なんせ、映画を観る習慣がない。
映画館に行くのなんて、1年に1回くらいじゃないかな。
中学生の頃は他に娯楽が無かったから、月1くらいで友達と電車に乗って映画観に行ってたけど、
高校で部活漬けになってからその習慣が途切れて、
人と観ていると感情移入しきれない自分がいるので、
なるべく一人で観に行こうとしているとどんどん腰が重くなっていった。
そんなこんなで、久々の映画館。
これだけ騒がれているのに、物語の予備知識は一切無かった。
男の子と女の子が入れ替わる、ちょっと浮世離れしたラブストーリーなのかなくらいのイメージ。
実際に観てみると、もうなんだか本当にその浅はかなイメージを持って臨んだのがゴメンナサイってくらいに、心打たれたし動かされたし涙腺崩壊した。
まず、評判通り画が美しい。
惹き込まれてしまったし、なんかテーマパークに行ってるような気分になった。
んでね、リアル。
物の描写や街の描写が。
一番びっくりしたのは総武線代々木駅(だったはず)のメロディーが再現されてたこと!発車メロディー好きとしてはたまんなかった。
んで、主題歌はRADWIMPS。
これ、間違いなく私たちの年代狙いに来てるよね。
20代全般取り込みにきてるよね。
ちょうど私が高校生のときに彼らは全盛期で、3と4のアルバムなんて何百回聴いたかわからない、私も大好きだったバンド。
彼らの繊細な歌詞と〝RADらしさ〟を感じるメロディーが、すーっと物語に溶け込んでたよ。
でも「前々前世」が序盤で掛かるとは思ってなかった笑
もちろん大前提として、ストーリーにもめちゃ惹き込まれて、
気が付いたら、途中で何に感動してるのかよくわからなくなるくらい、大泣きしてた。
年を重ねるごとに感動しやすくなるし、心のひだが弱くなってる、間違いなく。
で、このお話の核にも関係してる、
「彗星が落下して町が壊れて多くの人が亡くなる」ってシーンがあるんだけど、
あれを見たときから、もう東日本大震災がフラッシュバックしてね。
年に一度のお祭りの日、皆がウキウキして会場に集まっているタイミングで、
そんな自然現象が起こって多くの人が一瞬で命を奪われる
なんて、こんなシーン、以前ならフィクションとしてしか見れてなかったと思う。
でも、特に震災以降、こういったことが起こり得るっていう考えが、自分の中に強く根付いて。
それはきっと、何度もニュースで見たあの津波が町を覆う衝撃的なシーンが、ずっと自分の中に残っているからなんだろうけれど。
だから、リアルだった。
途中主人公たちが入れ替わったりタイムリープ的な現象が起こることで、
その災害が起こる前の時間に戻ってどうにか被害を防ごうと奔走するシーンがあるんだけど、
「実際にこんなことができたら、救えた命がたくさんあるのになあ。」
なんて思ってからずっとそのことに心とらわれていたよ。
もちろん、現実には起こりえない設定を含んでたりするので、
細かいところに色々矛盾を感じたりツッコミたくなったりはあったものの、
十分に心揺さぶられた。
映画館からの帰り道、いつもの道やいつもの日常が少し非日常のように見えた。
「これは、私が見ているいつもの日常に見せかけて、この世界すべてが実は錯覚なのかもしれない。」
なんて思ったり、ちょっとした景色がやけにキラキラ見えたり。
そして、心揺さぶられたからか、なかなか寝付けなかった。
これが、いい作品に出会えた証拠。
こんなタイミングになってしまったけど、観に行ってよかった。